新型コロナウィルス感染の拡大について

 新型コロナウィルスの感染者がどんどん増えていますね。緊急事態宣言によって学校も塾も休校、店もあいてなくて、運動不足になっている人、多そうですね。この新型コロナウィルス、はじめは東アジアだけの流行病と思っていたのに、今やアメリカやヨーロッパ諸国でも猛威をふるい4月18日現在で、世界で200万人以上が感染し、15万人以上が亡くなっています。いつの間に…という思いで、この新型ウィルス感染の経緯を思い出していきましょう。

 2019年12月31日、中国がWHOに湖北省武漢市で原因不明の肺炎患者が発生したと報告しました。1月10日にWHOはすべての国々に「指針」を送付しました。このとき、WHOは、「人から人への感染は限定的」としていました。 

ところが1月23日には武漢が閉鎖されたのです!!

 1月30日、WHOは新型コロナウィルス感染症(COVID-19)が、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」にあたると宣言。2月16~24日、日本人も含む世界の専門家が武漢を訪問しました。このときのレポートが、Report of the WHO-China Joint Mission on Coronavirus Disease 2019(COVID-19)です。

 なんとそこには、“in China,human-to-human transmission of the COVID-19virus is largely occurring in families. ……most cluster(75%-85%)have occurred in families.” と書かれています。この後におよんでも日本のメディアでも「濃厚接触しか感染しない」と報道されました。

 私は、「SARS(重症急性呼吸器症候群)のときも広東省閉鎖とかならなかったのに、武漢閉鎖なんて。本当は感染力強いのとちがうかなあ?」と不思議に思いながらも、天下のWHOの報告を信じて、クラスターとなった札幌雪祭りに、クレペリン3個持参で出かけてしまいました(幸い元気に帰ってきました)。

 今日までこの騒動を通し、世間では政府の措置に対して様々な批判がありました。日本の対応が遅かったとか、ダイヤモンドプリンセス号の乗客の扱いが間違っていたとか、アベノマスクが小さい(笑)とか。でも、私が一番ひっかかるのは、やはり初期のWHO-China レポートです。「感染の大部分は家族」で、あの速度で感染するはずないのに、信じてしまった。

 多くの人が多少の疑問をいだいても天下のWHOの報告を信じたのでしょう。その後も卒業祝賀会だの花見だの緊張感のない人々の行動が続き、感染者は増え、WHOもやっと3月11日にパンデミック(世界的流行)を宣言、日本でも学校の休校が要請され、全国的緊急事態宣言が出されるに至りました。

 WHOのテドロス事務局長は、元エチオピアの保健大臣で、中国の強い推しでこの地位に就任した人物です。WHO分担金の分担率1位はアメリカですが、テドロス事務局長就任時は比較的親中国のオバマ前大統領でした。ちなみに分担率第2位は中国。テドロス事務局長の母国エチオピアは、中国の莫大な援助で経済発展した国といわれます。それにしても中国にそんたく忖度しすぎですね!病名に「武漢急性致死性肺炎」など中国の地名をつけたりしないことも中国への忖度だと思いますが、「濃厚接触しか感染しない」という大ウソは、多くの尊い人命を奪った大罪だと思います。

 トランプ大統領は、WHOへの拠出金を一時停止すると言ってますが、そんな程度のことで許されるはずがありません。WHOの幹部全員を日本テコンドー協会理事のように入れ替えるのが常識ではないでしょうか。そして、WHOという国際機関のルールを根本から変えなくてはならないと思います。特定の国の政治力がはたらかないように、分担金はなるだけ多くの国から薄く広く徴収する、事務局長は政治色のない医師から選ぶ、などより科学的で客観的な仕事ができるように変えていかなくては、もう信用できません。WHOの報告が信じられないと何を信じて世界の人々の命と健康が守れるのでしょう!